top of page

[Review]Pretend Koukou Aug ”湿度” 8/15 ゲスト:TSUJI YUKI

8月も少数精鋭ではありましたが、濃い会になりました。

後のためになればと幼稚な感想文のようなReviewを以下に記しておきたいと思います。

博物館での美術品に限らない「もの」の文化財の保存と劣化、展示=即劣化となるジレンマ・・・

明確な文脈への表現ではなく、文脈が不明確ながらも推測可能な「もの」そのものを保存しつつ、展示に臨む状況ではどうしても吸気的なものだけでなく、呼気的な姿勢も必要不可欠であるという内容に展開しました。

近代から現代以降の芸術作品における、創造主体である人間を消滅させながらもなお主体たり得る、物質自体の潜在的動性に主体を譲るところ、つまり「もの」自体が何かを語るということにその共通性を見出しました。

そのような展示における共通性は他者の湿度と主体の温度、そのふたつの軸が溶け込んだものと類推的に表現できるのかもしれません。

また、文化財の展示における正確性を確保する少なからず保守的な日本の展示傾向と、他国のより見せるにあたっての意思を現実化させる展示の傾向を拝聴して、共同体自体の違いという観点から、『文化のフェティシズム』というソシュール言語記号学のニューアカデミズム世代の丸山圭三郎の論を思い出しました。人類に共通の認識可能なものと、その言語認識を硬直化せざるを得ない共同体、そのことの深い理解において文化を横断できる自由な活動が可能であるといったようなものだったような記憶があります。私的には個人個人の認識における傲慢に硬直しがちな「社会のあり方」に影響を与えるようなことを外的目的とした表現活動を好む人間ではありませんが、自分たち自身の存在がそれを内存していることは望んでいます。そのような個人の存在に沿うような形態での影響力というものがあるものと信じて思惟を重ねていきたいと思いに至りました。

以下Preview 告知時掲載分

Pretend Koukou July 【El Colectivo vol.6】 8/15(Sat) 16:00~∞ 紅茶・コーヒー&軽食付き ¥1,500 毎月課題を設け、われわれとわれわれの集まりに興味を持ってきた方々ひとりひとりが、くじ引きで恣意的に与えられた順番を元に課題について話します。場合によっては話が深まり時を忘れて朝までという前回のようなこともあったりしますが、それはときによります。 8月の課題はひさびさに日常語。 超高校級の難易度の???具合が、美術や音楽などの表現の範疇の予定調和に収まらないかつて自分の主催していた○○○○○高校を思い起こさせます。 -Someone 8月は、ゲストにTSUJI YUKIさんをお迎えして開催します。 Guest: 辻 勇樹 / Yuki Tsuji 大学院で義足デザインの研究に参加、その後、バングラデッシュなど南アジアでリサーチを行う小さな会社でデザイナーとして働く。語学の必要性を感じNYCに半年ほど留学、滞在中に訪れた幾つかのアート施設で展示手法の虜となる。現在は「Exhibition Study 00」と題し、展示とその周辺の在り方について考えている。フリーのデザイナー、Kansai Art Beat: PRスタッフ・ライター。 湿度にかかわる関心事: 展示物にとって湿度はコントロールされるべき対象であって、必ずしも歓迎されるのものではない。保存手法が成立する以前、ギリシャではピッチ(石油由来の樹脂)を塗ることで金属をサビから保護し、足元に油を置くことでパルテノン神殿の彫像を極度の乾燥から守っていた。 現代はミクロとマクロ、両環境を制御することで、気まぐれに変化する環境の変化から展示物をを守っているわけだが、鑑賞者はそのことに無意識的である。 湿度と展示の関係から、見えてくるのものは何なのだろうか。 =8月の課題= 湿度 湿度とは大気中に含まれる水蒸気量を数値として可視化したもの。 ・目には見えないものを可視化する・・。 ・飽和状態の空気が容易なる揮発を抑えるので体内に熱がこもり汗をかく。 ・湿度の高い(低い)ところで生まれる音楽。もしくは湿度を感じる音、映像、素材またはその表現とは・・・ ・湿った犬について ・乾燥と音楽について ・SHITSUDO ・見えないものから見えるものへ、見えるものから見えないものへ ・数字ではない湿度

投稿

Featured Posts
Recent Posts
Archive
Follow Us
まだタグはありません。
Search By Tags
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square
bottom of page